2.7つも歳下でまさかと思ったよ……

第2話

「サン。今から領地に住んでいる住民に挨拶に行くぞ」

「はい。父さん」

俺は、父さんに連れられて1人1人住民に挨拶しに行った。

懐かしい住民もいて健在で嬉しかった。

「サン坊っちゃん」

と呼ばれるのは15歳になって恥ずかしい。

「ここが、最後だ」

家の近くにある家の前で父が立ち止まる。

「ロータ男爵の家だ」

父が説明してくれたけど初めて聞く名前だった。

「初めての住人?」

「あぁっ…」

父の声が少し寂しそうに聞こえた。

「父さん?」

「いいか。サン。身分が低いだろうが我々の領地に住んでいる以上は大事にしてやるんだぞ」

「はい。父さん」

俺は察した。ココには理不尽な事で誰かが処刑されたんだと感じたから俺は父の後ろに隠れた。

「こんにちは。領主のスゥーカです」

「ご丁寧にありがとうございます。今、娘も呼びますからお待ち下さいませ」

玄関をノックして出てきたのは母親らしく娘も

呼ぶと言っていた。だからどうせ同じ歳か上か下だろうと思っていた。

俺の身分しか興味が無いだろうと感じたから様子を伺う事にした。

「トゥリーネ、ここの領地当主様のスゥーカ様よ」

「こんにちは。トゥリーネです」

「トゥリーネちゃんだね。ウチのサンロシストと仲良くしてやってくれ。サン」

「……!!」

ヤバイ!!ヤバイ!!

俺、どうしよう。どうしよう。

テンパっている俺にこんな気持ち初めて。

綺麗な長い黒髪で目がクリッとしていて唇はプルンッとしていて可愛いかった。父に愛称で呼ばれて前に出たけど距離感が分からなくテンパる。

でも、俺の口から出た言葉は違った。

「チビだなー」

「うっ!」

俺は何て言葉を言ったんだー!!と思っても

後の祭りなんだが、ムキッと怒った顔も可愛い。と眺めてしまった。名前は覚えた!トゥリーネは俺に言い返したらトゥリーネのお母さんは真っ青な顔をして父さんは笑っていた。

「チビだからチビって言ってんだ」

「もおー!!ウルサイ!!デカッ!」

「リーネ!!領主様のご子息様になんて…!!」

「あはは。おてんば女の子だ。サンと気が合いそうだね」

「デカは悪口じゃないよーだ」

「もおっ!!大嫌い!!」

大嫌い!!と言われて心臓がグサっと刺さる。

「申し訳ありません。領主さまっっ」

「あははは。子供達の悪口なんて可愛いもんだ。なぁ、サン」

「はい。父さん」

俺、ちゃんと笑えてる?言えてる?不安になったけどちゃんとしてるらしいから安心だ。

「本当に申し訳ありません。あの子、今まで男の子ってどういう存在か分かっていなくって」

「あはは、それなら心配いりませんよ。サンがいますから」

「父さん!!」

父さんは絶対トゥリーネが俺の好みでドンピシャって分かって言ってると睨んだがあははと笑った。

「サンロシスト様、生意気な口を聞くリーネですけどもよろしくお願いします」

トゥリーネのお母さんは深々と頭を下げた。

「愛称は、リーネと言うのですか?」

「はい。リーネと呼んでます。もし宜しかったら呼んでやって下さい」

「はい。是非!!」

勢いで返事をしてしまったが父にはもうバレてるからもう良い。

「サン、そろそろ行くぞ」

「はい。父さん」

「領主さま、重ね重ねよろしくおねがいします」

リーネのお母さんはまた深々と頭を下げる。

「……」

理不尽な処刑をされたのはリーネの父親なんだろうか。

「サン…お前…」

「父さん。何も言わないでくれ…」

「お前…好きな子イジメるタイプだな…」

父さんに言われて顔が真っ赤になる。

「嫌われてないといいな。サン」

「はい。でも、捕まえますよ」

「スゥーカ家の血筋だな…」

「はい。父さんもそうやって母さんを捕まえたんでしょう?」

「何も言えんよ」

父さんの顔が気まずくなった表情して面白かった。


「よぉ。おはよう」

「………はよう」

昨日の事があったからリーネがいつ出かけても良い玄関前で待ち伏せた。リーネを見て俺はもう一度自己紹介をした。俺を覚えてもらう為だ。

「名前名乗ってなかったろ?

俺はサンロシスト・スゥーカ。愛称は、サン」

「………トゥリーネ・ロータ」

そう言ってリーネは自分ちの玄関を閉めた。

お母さんに聞かせたくないんだろうか。

俺は伯爵で領主の息子。リーネは男爵。身分が違うし、リーネの方が歳は歳下と思う。

だから歳上らしく謝るべきだと思うから謝るが…。

「昨日はごめん」

「……!!」

「チビって言って……これ」

「………」

リーネに花束を渡した。来る途中にかえるが居たから忍ばせたがリーネは受け取ってくれた。

「きゃあ!!」

「あははは。引っかかりやがったー!!」

「このーーー!!」

リーネが受け取った瞬間かえるがぴょーんと飛び出して来てビックリして悲鳴をあげていた

リーネ。

プルプル震えて可愛いなーと思っていたら

真っ赤な顔して怒ってきた顔が可愛い。

「もう、許さない!!」

「あはははー。こっちだよーーーん」

俺は、リーネを挑発して「べっー」と舌を出したら案の定リーネは乗っかってくれた。

「待てーーー!!」

リーネに可愛い怒った顔で追いかけられるのも

良いなと思った。


「待てーー」

街中の大人たちが見ていたけども許さずに追いかけられる。

「わあっ」

走っていたらリーネが石に躓いて転びそうに

なった。

「!!」

リーネが泣くのは我慢出来ないし、悲しい顔も

見たくないから慌てて体を回転させてリーネを

腕の中に入れる。華奢で小さいリーネ。可愛らしい匂いがしてくるが煩悩退散させて、急いで

リーネに確認する。

「大丈夫かっ?どこか怪我してないか?」

「……うん。ありがとう…」

怪我してなくて良かった。リーネが転びそうに

なった所は父さんに頼んで舗装してもらおうと

思い視線を、ずらしたらリーネの買い物の店の前だった。

「お母さんの買い物の用事ここだろ?」

「えっ?」

リーネはビックリした顔していたけどビックリした顔も可愛いな。あれっ?俺可愛いってしか言葉が出てこないに気付く。

「どうして……?」

「早く済ませてこいよ」

「うん……」

リーネは俺に促されて不思議な顔して店の中に

入っていった。

なんで知ってるかと言うと、玄関で待ち伏せ2時間前にリーネのお母さんがお使いを頼んでいたからリーネに会うチャンスだと思った。

「サン!こんな所で何したんだ?」

「ああ、付き添いだ」

剣仲間の友人達に会った。

「付き添い?あの店の中の子か?」

「ああ。お前もなぁー。やっと春か?」

「カルト。お前明日覚えてろよ」

「うわぁー怖っ」

カルト・サンマーリ(男)は俺と同じ伯爵で大親友で剣を競うあっている仲間でもあり、騎士団の道を、進む仲間。

「サンーー!!」

「リサンナ」

リサンナ・トゥイントゥル(女)も剣術の仲間で

あり女友達だ。リサンナが居るから俺に女が寄ってこないから助かる存在なのだが、スキンシップが多くよく抱きしめられる。

「……」

フッとリーネを抱きとめた時柔らかった。

華奢で折れるかと思った。俺の腕の中にすっぽり入って護りたい存在になっているのは最初から

なんだが…更に護りたくなった。

「………」

店の中を覗いたらリーネがおばさんと話をしていてとても楽しそうに。

あんな笑顔を俺にも見せて貰いたいと思った

けど…俺は手を見て握った。

(好きな子ほどイジメちゃうタイプだなぁー…)

とガックリと肩を落としたらリサンナがスルッと手を握ってきた。

「リサンナ?」

「サン、どうかしたの?」

「いいや…」

突き刺さるような視線を感じたらリーネが店から出てきて俺たちを見ていた。

リサンナの手をスルッと解いて2人にに挨拶をしてリーネの所へ行く。

「終わったか?トゥリーネ。じゃあな」

「まだ話してればよいのに」

「?。買い物終わったんだろ?帰ろうぜ」

家に帰るから歩いているが何故か怒ってる

リーネ。

何に怒ってるか分からなかった。

「……サンロシストさん…?どうして…」

急に敬語になって壁を作られた気がして腹ただしかったから歩きを止めてリーネの方を向いた。

「いたたたたた」

グッとリーネの両頬を引っ張る。

「コイツは…俺はサンロシストだけど愛称はサンだ!!そして、同等に話しやがれ」

「しょんなわきゃいかないでしょ(そんな訳いかないでしょ)っていちゃいからはなちて」

「同等で話すって言ったら。そして、

トゥリーネ、愛称教えろ!」

リーネに俺との壁を作って欲しくない。お前は

俺が必ず手に入れるとだからお前の口から愛称が知りたいと思った。

「分かったわよっ!!痛いから離して!!」

言ったから離した。

まぁ、女の子に両頬グッと引っ張るのはどうかと思ったけどな。まぁ、良いだろな意味で「よし」と言ったら睨まれたが睨んだが顔も可愛い

リーネ。

「改めて自己紹介します。トゥリーネ・ロータ。愛称は…」

「リーネだろ」

「!?」

俺の前で改めて自己紹介してくれて愛称を言ってくれるのを我慢していたけどやっぱり我慢出来なかったから言っちゃったらワナワナ身体が震える可愛いリーネがいる。

「サーーーン…」

「あははひひひっ。バーーカ」

「サーーーン!!待ちなさいーー!!」

行きも帰りもリーネに可愛い顔して追いかけられるのはマジ最高な気分だな。

一目惚れをバカにしていた自分を殴ってやりたい。この年齢で一目惚れするとは思わなかったけどな。


「はぁ、はぁ、はぁ…」

行きは坂を下がって行くだけだからいいけど帰りは坂を上がらないと行けないから息が切れてる

リーネはマジ可愛いと見守っていると俺の悪戯心がウズウズする。

「もお、終わりか?」

「もおー!!ムカつく」

本当に怒った顔はマジ可愛いな。

目をクリッとさせて頬をプクっーと膨らませる

可愛いリーネ。

俺やはり可愛いしか連呼してねぇー気がする。とウキウキしていたら急にリーネが質問してきた。

「ねぇ、サンはいくつなの?私は8歳よ」

「俺か?15歳」

「ふぅーーーん」

えっ?年齢聞いて返答はそれだけ?

「15歳って何してるの?」とか

「どこの学校に行ってる?」とか聞かない?

俺の事興味なし?これは聞くしかないとリーネの所まで行く。

「リーネ!それだけか?」

「えっ?そうだよ。後何があるの?」

「………」

俺、どんだけリーネに興味ない男認定されてるんだ?とため息が出てしまった。

「はぁぁぁぁーー」

「なんか嫌な感じのため息」

「他の女子は色々聞いてくるんだけどな…」

「ふーーーん」

なんか棘があるような言い方を感じた。

「まぁ、いいや。また明日な」

「??。うん?」

リーネを家の中に入るまで見送って家に帰り着く。

「ただいま。父さん」

「おかえり。サン」

父さんが騎士団の格好をしていた。スゥーカ家は代々騎士の家。父さんも騎士団の団長をしており俺も17歳で騎士の道に入る。もう、入ってると言えば入ってる。騎士団の訓練は毎日あるし、父さんと練習もしてる。

「サン。リーネちゃんはどうだ?」

「可愛いかった。怒る顔も怒る顔もなんとも言えない愛らしさだな」

ニヤッとしていたら父さんにため息をつかれた。

「サン…お前、リーネちゃんを怒らす事しかしてないのか?」

「!!」

ハッと気づいた。そう、俺は一日中リーネを怒らせる事しかしてなかった。

「でも、父さん。リーネはマジ可愛いし、愛らしいです」

「お前とこんな会話が出来るとは思いもよらなかったよ」

「俺もですよ。父さん」

父さんは元は子爵だったけど母さんが伯爵だったから身分は逆転していたけど父さんが騎士団として実績を作り伯爵に位があがり結婚が認められた。

「お前はなんの憂いもなく好きな人と結婚してほしい」

「それは間違いなく!リーネです!!」

「サン……」

そう。俺にはリーネしか妻にいらない。リーネを妻にしてみせる。その為には実績を積む事。

「父さん。今日もよろしくおねがいします」

「……ああっ……」

父さんがガックリしていた。理由は分からんけど俺は剣術に励んでリーネと結婚出来る歳に結婚を申し込む!!


俺はリーネに俺自身を覚えて貰いたくって毎度毎度リーネにプレゼントをあげていたが意地悪心が芽生えてしまって花束にかえると毛虫を仕込んだり

「これ、やるよ」

と言ってケーキの上の文字に『チビーチビー』と書いた。

「……サンロシスト様は悪戯好きかしら?」

「悪戯の域超えてる!!」

リーネとリーネのお母さんがそんな事を言ってるのを知らずにくしゃみが出た。

「リーネが俺の噂かっ?」

とウキウキしていた。まぁ、この後俺は痛い目を見るのだけどそれも可愛いリーネらしいと思ったけどな。



「………」

ウチの玄関の前でポカーンとしてしまったリーネを窓際で見つめていた。可愛い。ウチの家を見て口を半開きしている姿がマジ可愛いとウキウキしていた。リーネが突撃訪問してくるなんて嬉しく用事を入れてなくって本当に仏様に感謝だなって思いそれをつい眺めてしまった。

「………帰ろう」

遠くから見ていたらリーネがそう言葉を呟き、

帰るって何?帰ろうってどう言う事?と一人で

テンパって慌てて立て直しリーネが振り向いた

瞬間に玄関を開けて走ってリーネを呼ぶ。

「リーネ!」

「サン…様!」

「様?敬語はなしだといったはずだ!!」

また、壁を作られた気がしたから嫌だ。俺は

リーネと対等に歩んでいきたいと願ってる。

リーネは少し黙ってから口を開いた。

「サンに会いに来た」

「マジか!入れ」

会いに来た?会いに来たって何だ?誰に?俺に?マジか!嬉しすぎるぜ!!と嬉しいのがバレちゃうから嬉しいのを、我慢するぞっ。

そして、さっきからいい匂いがするからリーネに聞く。

「何持ってるんだ?」

「えっ?これはっ…」

渡したくないもんなんだろうか?俺はリーネから取り上げる。

「いい匂いがする」

「クッキー焼いてきたけど」

「マジか!!早く食べようぜ」

それってリーネの初!!俺への手作りって事でいいんだよな?

「俺からもあるよ」

「!!」

身体が反応してしまう。いつ悪戯されるかで反応してるのだろう。

「あははは。身構えろー」

「サーン!!」

「リーネは笑ってる方が可愛いい」

「!!」

そう、笑ってる方が可愛い。メッサ可愛い。あれっ?俺ってやっぱりこんなキャラ?いや違うな。リーネの前だからもっと歳上したい。リーネを客間に案内した。

「ここで待ってろ」

「うん…」

リーネが客間で待っている事にウキウキしてお茶とケーキを出す為にキッチンへ行く。

「サンロシスト様!それは私たちがやります」

「これは俺がやる」

リーネとの2人きりをたとえメイドだろうと邪魔されたくない。

「ケーキはこれか?」

「はい。これです。トゥリーネ様の好きな味にしました」

「………」

また悪戯心が疼くからチョコペンで文字を書く。

「リーネの怒った顔が見れるな〜」

とウキウキ・ニヤニヤしてしまった。周りの大人達は微笑ましく俺を見ていた。

「………」

客間に付いてトレーに乗ったお茶とケーキを右手でのみ持ってそっと扉を開けると…

「わっ」

リーネがソファーに感じた事ない感触に気持ちいいんだろうかフカフカポフポフと遊んでいた光景に微笑ましく思った。

「マジ可愛いなー…」

何しても可愛い行動にしか見えないリーネはどうしてこんなに可愛いのか…不思議に思って見たら、ソファーで遊ぶのをやめて一冊の本に目が行ったらしく手を伸ばす。

「これ、なんだろう?」

リーネの目に入ったのは棚の上に置かれた一冊の本。

「わあー綺麗」

棚の上に置かれた本??あれっ?あれってー!!

「お待た…リーネ!!」

「ひゃあ!!ごめんなさい」

慌てて客間の扉を開けてリーネの名前を呼んだら

慌てて本を元の位置に戻す。トレーをテーブルに置いてリーネの元に行く。

「そんなの見なくって良い」

「?サンのなの?」

「ああっ……」

恥ずかしいわっーーー。何でこんな所に俺の書いた風景画が置いてあるんだよっっ。と顔が真っ赤になっていくのが分かる。リーネがもう一回俺の風景画を見たいらしく本を取ろうとしたからサッと取り上げた。

「わっ!!」

「なんでもう一回見ようとするんだよ」

「なんでって綺麗な空の色だったから」

綺麗な空の色…そう、言った??聞き間違いじゃないよなっ??俺、嬉しいーー!!しかし!!これは恥ずかしいから断固見せない態度を取る。

「見せてって」

「い・や・だ!!」

「み・せ・てっ!!」

2人で言い合いっこをしてバタバタしてたらリーネの足が俺の足に引かかった。

「わあっ」

「リーネ!!」

リーネの方が大事だから受け止めようと本を投げ捨てたらリーネが手を伸ばして俺の風景画を胸の中に入れた。

「!!」

リーネが床にぶつかるのだけはゴメンだ!と思って急いでリーネを胸の中に入れて転がり俺は床からリーネを守った。

「痛っー」

「こっちのセリフだ」

リーネが無事で良かったーとギュッと抱きしめた。

「サン!ごめんなさい。でも、本は無事だったよ?」

「……あはは。ありがとう。リーネ」

心が温かくなって至近距離にあったリーネの頬に一瞬だけでも“ちゅ”としたいに思いに駆られて素早く“ちゅ”とした。が、恥ずかしかったーから俺は何もしてないようにリーネに言う。

「早く降りてくれねぇ?重い」

「ひどっ!!重くないよぉー」

大事に俺の風景画本を持っていたリーネは俺からどいて座って、俺は起き上がって中腰になって

リーネに「立ち上がれるか?」という意味で手を差し出すとリーネは、素直に手を乗せて立ち上がったからその瞬間に本を取った。

「もお!サン!!」

「これは無理ー」

俺は背伸びしてリーネの届かない隙間の場所に風景画本を入れ込んだ。

気を取り直してリーネをソファーに座らせて俺はリーネの為にお茶を淹れていく。お茶はいい匂いで嗅いだことがないリーネは「いー匂い」って言ったから俺は笑ってしまった。そして、リーネの好みのお茶になりリーネが来たら出す様になっていく。

そしてキッチンからケーキをもらって来たから「開けて」と促し、リーネが恐る恐る開けてケーキの上に書いてある言葉にプルプル震えて可愛い。結局悪戯心で『チビーチビー。』と『重い』を付け加えた。

「もお、これ」

とリーネが持ってきた初!!手作りクッキーを食べた………。

「辛っっ!リーネ!!」

「あはははは。引っかかったー」

リーネが持ってきたのは激辛クッキー。俺が意地悪ばかりするもんだからリーネも俺に意地悪返しだ。

「辛っっ」

リーネの前でカッコいい男で居たいと思うのにどうしてカッコ悪い所しか見せてないんだ??


そんな感じで意地悪して意地悪返してとしていたらトゥリーネ・ロータ…愛称・リーネとはもう

出会ってから2年が経とうとしていてリーネの

10歳の誕生日で「おめでとう」と祝おうと思ったのに結局は言えなかった。

そして、俺は17歳で父と同じくリーネを今以上に護れる様に騎士の道を進もうとしていた。

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