第51話

「まぁ、つまりさ、お前もくだらない夢ばっかみてないで、もっと自分を見て、就けそうな職種考えろよ」


哲くんがそう言ったと、ほぼ同時位に、気付いたら私は、哲くんと智輝くんに向かって、思いきり、手元の水をぶっかけてた


「冷た!」


「何すんだよ!」


口々にそう詰め寄ってくる哲くんと智輝くんとは裏腹に、周囲は一気に静まり返った


皆、目を丸くして私を見ている


私は怒りに任せて怒鳴った


「ふざけんな!必死になって夢見て、その夢叶える為に、必死に努力してる人間バカにすんな!」


そう言って、私は走って店を出た


「ちょっと聖歌!」


後ろから私を呼び止める由香の声が聞こえたけど、振り返る事はしなかった

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