第97話

地球、日本。

真美、高校2年生。

真美は、SNSで誹謗中傷を受けていた。現代の社会問題。

真美は、いつ死のうかと考えていた。だが、真美は大好きな真田幸村にしがみついて、何とか生きていた。

朝。またいじめの嵐の登校。

「やだ~!何、その下敷きっ。アニメおたく~!暗~!」

それは、真美が大事にしている真田幸村のアニメの大事な下敷き。

真美は、祈った。真田幸村!助けて!と。

幸村は、様子をうかがっている。

お昼休み。

真美は、いつも一人でお弁当を食べていた。

カタカタッ。

風もないのに、下敷きは揺れた。言わずとも、幸村のせい。

なんだか、真美は不思議な気持ちに陥った。

そして、しばらく立ってから、ある男子生徒が真美に近寄ってきた。

「お前、気持ち悪いんだよっ。早く死ねよ!」

それを聞いた幸村は、真美に乗り移った。

「ふざけんなっ!」

真美は、その男子生徒を思いっ切りぶん殴った。

ズササササササーーーッ!

真美は、びっくりした。こんなにも人をぶん殴れるなんて、私じゃないと。

周りは驚いている。

ザワザワ。

それ以来、いじめは止んだ。

真美はきっと、真田幸村のおかげだと思った。

幸村は、微笑む。

「真美は、その日の夜、不思議な夢を見た。」

「いじめられたら、3倍返ししろ。なんか言われたら、3倍大きな声でいい返せ。」

真美は、目覚めた。きっと真田幸村が守ってくれて、教えてくれたんだと...。

それ以来、不思議な力のかわりに、真美は真田幸村のアニメの下敷きをより一層大事にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る