第66話

両親が会話している。

それだけでも、心臓の脈が速くなってくる。

なぜなら、毎日、両親の怒鳴り声を聞いてるからだ。そして、とめにいく始末。

もう、うんざりだ。

俺もギャングになろうかな...。


「また、酒代に遣って!!あんたなんかぶち殺してやる!!!」

「おう!やれるものなら、やってみろ!!」

すると、クリスの母親は包丁を持ち出した。

「母さん、辞めて!」

「うるさいっ!あんたは引っ込んでな!」

クリスは決意した。この家を出ようと。でも、15才のクリスにとっては、行く当てもない。

クリスは、ギャングになろうと決意した。


「どうしよう。信長。あの子、決意しちゃったよ!」

「もうちょっと様子を見よう。」


「よう。クリス。決意したか?」

キャデラックから、流れる大音量のラップの音楽。

クリスは、

「はい。」

と言った。


ウォーーーンッ。

「やべ。ポリスだ。クリスまた後でな!」

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