第53話
「私、鈴(すず)。また会える?」
「たぶんな。」
昌景は、適当に答えた。
「たぶんじゃダメ!また、絶対に会いたい!」
昌景は、困った。これなら、諦めるだろうと思って言った。
「その金、飯代にして、俺と一緒に愛知まで歩いて帰るか?」
「うん!」
「お前、アホか!?」
「アホじゃない!鈴!」
どうやら、鈴は本気らしい。それをみて、昌景は、
「じゃあ、行くぞ!」
「うん!」
王様のTーシャツ代は、使うしかねーか。王様。また今度。
鈴達は、歩きだした。
「もっもうダメ。疲れた。」
「何をぬかしとるだあ!さっき休憩したばっかりだぞ!」
「だって疲れたんだもん。昔の人とは違うもん!」
「田舎もん扱いするなっ。行くぞ!」
「痛っ!」
「靴づれしてる。おぶされ。」
「やったー!さすが武田武士!」
「はいはい。」
「ねぇ。昌景。どうやってこの世界に来たの?」
「そっそれはだな...。あっあそこに公園がある。今夜はそこで寝るぞ!」
「答えになってない!ねぇ。どうやって!」
「おいっ!暴れるな!落ちる!」
「キャッ。」
鈴達は、見つめ合う形になった。
昌景は、鈴を見つめる。
ドキンッ。
昌景は、鈴にキスしそうだったが、やめた。
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