第42話

「美味しい?ラーメン。」

「美味しいけど.お魚が食べたいにゃん。」

瞳の透きとおったオレンジ色の大きな雄のでぶ猫は言った。

「わかった。パパ達が出て行ってからね!」

「うれしいにゃん。」

「僕達.兄弟だね!僕の弟ね!」

「うんにゃん!」


バタンッ。

「ゴリヨ。パパ達…。なんだ!ゴリヨ!そのたぬきみたいな猫は!」

「パパ!いいでしょ!僕の弟にしても!」

「ダメだ!捨ててきなさい!」

「やだやだ!ラーメン屋の屋台で拾ってきたんだもん!ラーメンは僕の弟だもん!」

「しょうがないなぁ。そのでぶ猫だけだぞ!」

「やったー!パパ大好き!」

「そういう時だけ。」

「パパ!」

「なんだ!ゴリヨ!」

「ラーメン.徳川家康の生まれ変わりだよ!」

「本当かぁ?そう言えば.ゴリヨ.動物と会話出来るもんな。」

「本当だよ!パパ!」 

信長はでぶ猫を抱き上げる。

「よし!お前は。」

「お前じゃないよ。ラーメンだよ。」

「これから.ラーメンはパパ達の家族だ!」

「僕のあと.天下.ラーメンに譲ってもいいでしょ!パパ!」

「サルの息子じゃなくてもいいのか?」

「僕.もうサルじゃないし!」

「よし!決まりだ!ゴリヨのあとはラーメンな!」

「かわいいね。ラーメン.よろしくね!」

「ママ!」

「ラーメン屋の屋台で拾ったから.ラーメンなのね。」

「うん!ママ!」

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