第13話
生母は続けてこう言った。
わたしたちは環視されているのよ。知ってた?
「環視」の意味がわからず、ただ「知らない」と答え、わたしは「環視」の意味を探ろうとリングに触れた。すぐに出てきた。けれど理解はできなかった。
どういうこと?
皆に見られてるのよ。
どうして皆はわたしたちを見るの?
面白いからよ。面白がって色々話してるから、インターネットで探してごらん。
言われるとおりにした。すると、わたしはわたしたち専用の公式サイトがあることを知った。わたしたちのことが話されている。水槽の中にいる熱帯魚の話をするかのように淡々と。
そこで、わたしは自分が醜いと言われていることを知った。わたしは驚き、同時に自分を含む世界を明確に理解した。ああ、環視されている。わたしを含むこの世界は環視されている。
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