***ここまでの登場人物***
○
三十九歳の男性。生まれた時から怖い顔をしていたため、両親以外から恐れられ、ぼっち人生を送ってきた。凶悪な犬顔。
少しでも怖さをやわらげたいと思い、丁寧な口調で話す癖がついている。
孤独を強いられていたせいか、精神的にタフである。ただし、ひとりごとが多いさびしんぼさん。
町工場でこっそりと働いていたが、駅のホームに落ちそうになる女子高生の身代わりになって死亡。女神アメリアーナの力で剣と魔法の世界に転生する。
○トーリ
風間桃李が作ったゲームのキャラクターのひとりで、美形エルフ。こんな優しそうな姿に生まれたかったという桃李の夢を注ぎ込んだ。
異世界に転生した時、実体化したキャラクターの身体に魂が入った。
元々のキャラは成人していたのだが、三十九歳のエルフは十三歳前後の少年なので、身体が若返っている。
サラサラの長い金髪に、紫色の瞳の美少年だが、本人は『優しそうな顔』としか認識していない。
他人から怖がられなくなった反動で、テンションが上がり、会う人みんなと友達になりたい勢いである。
特技は神鑑定、治癒魔法。生活魔法も使えるが、水の精霊の友達になったため水が一番相性が良い。身軽で、身体強化を使えば逃げ足もピカイチ。弓とナイフを武器として使う。
○ベルン
ただのリス。賢い。迷いの森で暮らしていたため、リス離れしている。
どうやらトーリを弟分だと思っているらしい。
モフモフな尻尾が魅力的な愛らしいリスだが、性別はまだ不明。
「す」と鳴く。
餌の木の実をいつもどこかに隠し持っている。
○女神アメリアーナ
調和の女神。
日本でとんでもなく不幸だった桃李を、運命のバランスを取るために転生させた。
トーリを加護している。
○水の精霊アクアヴィーラ
トーリが目覚めた、迷いの森奥深くの湖水に住む精霊。
半透明の美女。礼儀正しいトーリを気に入っている。
彼女が贔屓にしているので、トーリは水魔法が得意になった。
○森の精霊ピペラリウム
迷いの森に住む森の精霊。愛称はピピ。少し内気なところもある、羽の生えた小さな女の子。
トーリと友達になって、いろいろ遊びたいと思っている。
トーリをまた迷いの森に来させようとして、ただのリスをトーリに押しつけた。
○騎士テオドア・ラジュール
ダンジョン都市ミカーネンで、町の平和のために勤務している真面目な騎士。あまりにも無防備なトーリを巡って犯罪が行われるのではないかと、戦々恐々している。好きな言葉は『平穏』。実は年齢が二十八歳で、トーリよりかなり歳下だが、絶対不動のお兄ちゃんポジション。既婚者。
○シーザー
ミカーネンの町のギルドマスター。身体が大きく身長が二メートルを越えるので、トーリに巨人族ではないかとワクワクされているが、普通の人間。
顔が怖くて他人に恐れられているが、トーリの目から見ると普通のイケオジ。強そうでカッコいいなと思われている。
ギルマスをやるくらいだから、面倒見がいいので、割と慕われている。
トーリよりもひとつ歳下なので、弟ポジションにされそうなところをなんとか阻止している。独身。
⚪︎治療師モリー
穏やかそうなお姉さんだが、血を見ても冷静沈着。
患者のためならフットワークが軽くどこへでも行くので、冒険者たちから尊敬されている。
巨漢のギルドマスターを淡々と叱れるほど肝が据わっている。本気で怒ったら、たぶんギルマスも泣く。
彼氏はいない。
⚪︎ジョナサン
銀の鹿亭の主人で元冒険者。ギルドマスターのシーザーに信頼されている。料理が得意で、高価な果物を差し入れしてくれたトーリをいい奴だと思っている。妻はエリーヌ。夫婦揃って料理が上手い。
⚪︎ロナ
ジョナサンの娘で、五歳の立派な幼女。モッフモフのベルンの尻尾に触りたくてたまらない。
回らない口でかみかみしながらおうちのお手伝いをする、とてもいい子。チャームポイントはふたつ結びにした髪。
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