「お願いします」

「ああ」

席を立つと車へ乗り込む。

「俺九条蓮っていうの。よろしくね」

「あ、はじめまして。辻葵といいます」

「知ってる〜」

名前、なんで知ってるんだろう。

「橘と言います」

頭を下げられたので下げておく。

「葵」

「はい」

「龍牙」

「はい？」

「名前、龍牙」

「龍牙さん？」

「龍牙」

「呼び捨てで呼んで欲しいんだよ」

蓮さん。そんないきなり無理です。

「その、呼び捨てはちょっと」

「さん付けでいい」

ちょっと機嫌悪くなった？

「龍牙さん。その今日はありがとうございます。」

頭を下げると撫でられた。ちょっと照れくさい。

「着いたよー」

「あ、すいません」

扉を開けてもらうとアパートの前だった。

なんで分かったんだろう？私言ってたかな？

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい