出会い
「隣、いいか?」
その声のかかった方を見上げるとものすごく整った容姿をした男がいた。細く切れ長の目に形のいい鼻、薄い唇。男らしい体格に顔。背は180は優に超えているだろう。整い過ぎた容姿。
それにどこか異質な雰囲気を纏っていた。
きれい。
容姿もそうだけれど、漆黒と言える程の深い闇の様な異質な雰囲気を何故か綺麗だと思った。同時にその深い闇に触れてみたいと思った。その闇の中を光る強い意志を持った瞳に何もかもが見透かされそうな気がしてとっさに目をそらして声をかける。
「どうぞ」
隣に優雅に座り足を組む男は漆黒のスーツを着ていた。
普通の人じゃないんだろうなと横目で見ながら思った。
また海に目を戻してぼーっと眺める。
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