第8話

カチャと、ズボンの釦が外され、下着ごと膝の辺りまで脱がされた。あれだけ、脱ぐの苦労したのに。


「か、海斗」


慌てふためく僕には、お構いなしで、萎えて小さくなっている陰茎を、ぱくん、と口に含んだ。


「だめ、汚ないよ・・・」


腰を後ろに引こうとしたけど、海斗の腕にがっしりと固定されていて、身動きが出来ない。


「やぁ」


先端部分を口で含み、唇でしごくように、上下に海斗の口唇が動く度、腰がピクピクと戦慄く。

な、なに!?

いつもと違う海斗に戸惑い、自分の体なのに、言うことを聞いてくれない体に戸惑い。

なんか、変だよ。

どんどん体の熱が高ぶり、陰茎にかかる彼の息も火傷しそうなくらい熱くて。

だめ、だめと、頭を振って、彼の肩を押そうとしたけど。


「あぁっ・・・ん」


海斗の口腔内であっという間に硬くなり、屹立したカリ首を甘く噛まれ、その瞬間、物凄い快感が、爪先から頭のてっぺんを駆け抜けていった。

がたがたと、脚が震え、そのまま、僕は、その場に崩れ落ちた。


「ご、ごめんなさい、海斗、そ、その」


見上げると彼の口の端から、白い残滓が、一筋零れ落ちていた。


「謝ることないよ。ナオの、すごく、おいしかった」


「うそ、なんで!?」


「好きな人のだよ」


そう言いながら、海斗が、僕の膝に引っかかっている、ズボンと下着を脱がせ、抱き抱えると、そのままベットに転がされた。

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