第30話

瑞歯別皇子みずはわけのおうじの妃選びも今始まってるみたいだから。特に今の大王は結構熱心に探されてるみたいよ」


(もしかして、私を瑞歯別皇子の元に仕えさせたのは、妃選びの件もあったからなの?)


佐由良はサーと血の気が引くような感じがした。


(もし万が一、今の大王から瑞歯別皇子に私を娶るようになんて話しがあったら、どうなるんだろう。

皇子が普通に拒んでくれれば問題ないけど、もし拒み切れなかったら……私はどんな扱いをあの皇子から受ける事になるだろうか。)


そう考えると、佐由良はとても恐ろしくなって来た。


とりあえず今は、皇子に他の良き人が妃になってもらうのを願うばかりだ。

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