第62話
あまりにも急すぎたこと、親に嘘をついてきたこと、夏休みで観光客が多いことによる予約の兼ね合いなどが原因で、この旅行は一泊二日の正真正銘の弾丸旅行になったのだ。
そうとなれば一分一秒さえ惜しい。
こんなにワクワクしているのは久しぶりだ。
宿から自転車で五分ほどの距離に、私が保健室で格闘していたパズルの川平湾があると聞いて向かった。
石垣島の一番の観光スポットとあって、川平湾には多くの観光客が集まっていた。
しかし遊泳禁止になっているせいか皆揃ってスマホで記念写真を撮っている。
自転車を止め、近くのアイスショップで私は紫芋アイス、カナメはシークワーサーアイスを注文して食べながら見に行った。
広い駐車場の脇道を少し行ったところに、あのパズルの完成図と全く同じ光景が広がっていた。
どこまでも透き通った海には、白い舟がいくつかプカプカと停泊していて、空の青と、奥に広がる御山の緑、そしてまるで人工物のようなエメラルドグリーンの色をした海のコントラストには思わず目を見張るものがある。
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