第61話
石垣空港に降り立つや否や、じめっとした息苦しいほどの蒸し暑さに、少し歩いていただけで汗が噴き出してきた。
冷房の効いたタクシーでカナメが急遽予約した川平近くの民宿に向かう。
オレンジ色の瓦屋根に、風通しの良さそうな大きな窓が並んだ平屋建て。
民宿を取り囲む石垣の上を色鮮やかなハイビスカスの花が彩っていて、玄関口の左右には、シーサーが小さな耳をツンと立てて来客者を迎えていた。
来たこともないのに、どこか懐かしいような、故郷に帰ってきたような安心感が感じる。
気の良さそうなおばあが経営するこの民宿に到着して部屋に荷物を置くと、庭からはキラキラと輝く海が見えた。
今すぐ飛び込みたくなる気持ちをぐっと堪え、観光スポットや石垣牛の名店の情報など教えてもらう。
Tシャツの下に水着を仕込んで無償で貸し出してくれた自転車に乗ってさっそく二人で探検に出掛けた。
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