第45話
どうせ死ぬとはいえ、死ぬ間際の人間にも世間は世知辛いだ。
お金がなければそんな高級品ばかり食べることは出来ない。
バイトもしていない私の貯金はたかだか知れているし、カナメだってそんなに貯め込んでいるとは思えない。
「大丈夫、金ならあるから」
何やら自信たっぷりの彼に、思わず眉を顰める。
まさかどうせ死ぬ、という理由で強盗でもしたのかと一瞬疑いをかけてしまいそうになった。
「母さんの形見の指輪があってさ。質屋に持っていけば三十万くらいにはなると思うんだけど」
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