第3話 異世界は夢の世界!?

うん…

状況を整理しなきゃいけないみたい。

私は目の前の光景を理解できずにいる。


えーっと…

確かスーパーに行って、その帰り道にローブの人の手伝いをしに霧川山に行ったよね。


そのお礼に何かよくわからない鍵を渡されて、霧川山に行ってみたらちょうどその鍵で開けられる扉があった…


なんかあまりにも都合良くない???


そういえば、ローブの人に鍵を渡された時、

「あなたの夢の助けとなるでしょう」って言われてたっけ?


ということは、ローブの人がなにかしてくれたのかなぁ。


私は扉の中から誘われる様にその世界に足を

踏み入れた。


とにかく、こんなチャンス2度とないかもしれないもんね!

この状況を楽しむことにしよっと。


着いたのは丘の上で、その世界を眺めることができた。


その世界はまさに、子供が憧れる様な魔法の世界だった。

ほうきに乗った人が空を飛んでいて、風船の様なものがぷかぷか浮いていた。人々は魔法を使っていた。


そうやって眺めていると、背後から話しかけられた。

「こんにちは、珍しい髪と目の色ね」

スタイル良いお姉さんが立っていた。

そのお姉さんは、茶髪に水色の目で、私からしたらそちらも珍しいと思った。


「こんにちは、扉の向こうから来たんですけど…」

「ああ、理解したわ、ありがとう。」

それだけでわかる事なのかな?

私は結構物事を伝えるのが苦手な方なんだよね。そもそも勉強自体苦手だ。

学年1位のアリシアに教えてもらっても中の下なんだもん。


「これあげるわ。困ったら誰かに見せなさい。きっと、鍵も入るわよ。」

と言って、ロケットペンダントみたいな物を渡された。


「じゃ、楽しんでいってね。」


そのお姉さんは一瞬で消えてしまった。


聞きたいことがたくさんあったのに。

ここの人たちってみんなこんな感じなのかな。


このロケットペンダント可愛いな。

また会えたら感謝しなくちゃ。


そういえば、鍵が入る大きさではないけどな。

そうして、ロケットペンダントに鍵を近づけてみた。

すると、ピッタリ入る大きさに、鍵が変わった。


この世界なんでもありなのかもしれないなぁ。


とりあえず、探索してみることにした。

あまり気にしていなかったけれど、ここは夏っぽい気温になっている。

そもそも四季という概念があるのかな?


丘から降りていって、見たこともない様な木々が立ち並んでいたのをじっくり見てみた。ようやく国に入る門の様なものの前についたと思うと、 


「お嬢さん、身分証ある?」

と門番さんが話しかけてきた。

どうしよう、と焦っていると、

ロケットペンダントの方を見て、

もう1人の門番が、

「ねぇ、この子ロケットペンダント持ってるよ?」

と言うと、 


「ん?あ、お嬢さんお客さんか?ごめんなぁ引きとめて。お詫びにこれ地図な?ここにとても美味い店があるんよ。ぜひ行ってみな。」


「私はソフィアって言うの。私からも謝るね。ごめんなさい。何か困ったことがあったら、このソフィアお姉さんに相談してね!」

門番って怖いイメージあったけれど優しいんだなぁ。


「で、これがリアム」 

「これって酷いなぁ」

ソフィアさんにリアムさんがすかさずつっこんだ。


私も自己紹介しなきゃだよね。

「えーと、私は瑠歌です。よろしくお願いします。お客さんってなんですか?」


「それは王城に行けばわかるよ。案内してあげたいんだけど、私達も用事があって」

ソフィアさんは残念そうにそう言った。


そうして、私はお勧めされたお店の前にいた。






























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