第43話
「絵里ちゃんに麻央ちゃん、二人揃ってどうしたの?」
おばさんはさっきの事など全く知らないような顔をして私達に話しかけてくる。
「おばさん!ラブ・・・なんで?事故は?」
現代では既に亡くなっているはずのラブは、少し白髪が多くなっていたけれど、さっきと同じように私を見てしっぽを振っていた。
「事故?なんのこと?」
おばさんは首を傾げた。
「すみません、さっきからなんかお姉ちゃん変なんです」
私の腕を掴みながら、麻央がとっさに弁解する。
その時、私はさっきの会話の事を思った。
「もしかして・・・おばさん今どこから来たの?」
私は恐る恐る彼女に尋ねた。
「どこって、赤坂御用地の周りを散歩してきたのよ。昼間は暑いから」
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