第25話
さらに数年頑張って腰の辺りまで伸ばしていた自慢の髪が、肩の所でパッチリと切りそろえられ、髪色もなんだか少し明るくなっている。
私はその服装にも身に覚えがあった。
これは私の通っていた高校の頃の制服だ。
肩からかけていたはずのバッグは高校のサブバッグに変わっており、私は戸惑いながらもとりあえずそのバッグの中をさぐってみる。
すると出てきたのはストラップをジャラジャラとつけたピンク色のガラケーだった。
これも確か高校頃に使っていた携帯電話だ。わけもわからずとにかくその画面を恐る恐る開いてみる。
“2009年4月16日(木) 18:02”
「・・・冗談でしょ」
私は思わずそれを見て一人で失笑した。
2009年といえば6年も前だ。
日付もおかしいが、時間も家を出てきたときから考えると少し進み過ぎている。
一体何が起きているのだろうか。
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