第56話
――――
――
禅夜、想い出をありがとうね。
あなたのおかげで冷たい手が暖かくなった。
あなたのおかげで短いけれど夢を見ることができた。
朝目が覚めたらあなたが居なくなってること―――
ダブルベッドの一人分が空いていて、冷たくなっていようと
私はもう失望しない。
それで新しい一歩を踏み出せると思えば
この一夜は良い経験なのだ。
――――
――
「……ん」
瞼の向こう側が徐々に明るくなったことに気づいて、私はうっすらと目を開けた。
いつの間にか眠っていたようだ。
「モ~ニン♪」
目の前には……
朝日より眩しい禅夜の極上の笑顔。
は……!!?
分けも分からず私は寝起きの目をまばたいて、これが夢じゃないことを確かめた。
「何で!」
何で居るの!!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます