第38話
私はかくかくしかじか三田とのことを話し聞かせた。
「はぁ!何だそれっ」
禅夜は話を聞き終えたあと、こっちがびっくりするほどいきりたった。
「てか早速浮気かよ!俺が居ながら」
と真剣な顔で睨まれる。
「浮気って……私たち付き合ってないじゃん!」
「え!そーなの!!」
そーなの!?って……何なのこの子。
ちょっとズレてるのはアイドル様だからか?
「てかあんたなんてわざわざ私を選ばなくても、女の子なんて選り取りみどりでしょ?」
「俺は環がいいの。
じゃさ?付き合おうよ」
またも『ちょっとそこのコンビニ付き合って?』ぐらいの気軽さで言われて
私は額を押さえた。
「あんたねー……まだプロ意識が足りないみたいね。
芸能人が気軽に恋愛できると思ってるの?」
私が禅夜の眉間に指をさすと彼はまたも寄り目。
彼は肩をすくめて
「足りてるよ?自分の立場も分かっていながら言ってるの。
言ったろ?
堕ちた、って」
そう言って彼はホテルの名前と部屋のナンバーを書いたメモを指に挟み掲げた。
「ライブが終わったあと来てよ。来てくれたらOKだと思うことにする。
俺は真剣だよ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます