第22話



――――



「安藤さん!良かった!もうどこまで行ってたんですか!ケータイも繋がらないし」



一人、四人のメンバーの居る応接室に取り残されていたアシスタントが私を見つけると泣きそうな勢いで勢い込んできた。




ごめんなさい。スマホは壊れちゃいました。



でも



「連れてきたよ、岩本さん」



私は背後をのんびり歩いている禅夜を目配せ。



「さすが安藤さん!」



アシスタントはさっきまでの不安顔から急に顔を輝かせた。



何なのよ、さっきまで怒ってたくせに。



「あれ…?でも安藤さんさっきと雰囲気変わった…?」



アシスタントくんにそう指摘されて、ドキリ。



「あ、うん!ちょっとトラブルでね」



何のトラブルだよ、と自分の中でツッコミをかましながら



何とか言い訳をして視線を泳がせていると、視界の端で禅夜が悪戯っ子のようにべーっと舌を出している。



………こいつ!



インタビュー無事に終われるかしら。



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