第10話
他の家族は全員不在の、市川家の自宅で。
右京の部屋のベッドに寝かされた美紅は、
「……っ!」
制服を中途半端に脱がされた半裸の状態で、彼からの執拗なまでの愛撫に声を押し殺して耐えていた。
「久しぶりだから、結構狭いな……美紅、もっと力を抜いて」
「やっ……無理……」
涙声で答えた美紅の目からは、既に涙の粒がいくつか零れ落ちていて。
右京の右手は、休むことなく美紅の中心部分を優しく解し続けている。
まだ彼の指しか受け入れたことのない狭いそこを、右京は細心の注意を払いながら優しく擦る。
右京が長い指を動かす度に、鳥肌が立つほどにゾクゾクとする何かが全身を駆け抜けそうになり、
「右京くん、待って。やめて! 何か来そうで……怖いっ」
美紅は慌てて彼の腕を掴んだ。
が、一方の右京は美紅の目を見つめて優しく微笑み、
「我慢しなくていい……そのままイッていいぞ、美紅」
美紅の中で、指を軽く曲げて刺激を強める。
「あぁっ、それやだ! やめて、右京く――……っ」
美紅は右京の名前を泣きながら呼び、そのまま気を失ってしまった。
そんな彼女を、腕枕をしながら優しく抱き締めた右京は、
「はぁー……早く美紅を抱きたい」
ずっと我慢していた本音を零すものの、やはり腕の中の美紅が大切すぎて、
「……っ」
宝物に触れるように、彼女の額に優しいキスを落とすことしか出来なかった。
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