第九章

街が元通りになると、桜華を呼ぶ声が聞こえてきた。

「桜華ー！」

「桜華様ー！」

桜華とクロードは、その声がする方へ振り向いた。

桜華の父と母、柊家の侍女達だった。

「無事で良かった…それと、ごめんなさい。二人の絆がこれ程まで強いと言うことを私達は、わかっていなかったから…。」

「そして、私達は彼が悪魔だからと言う理由だけで排除しようとしました…。」

「表面上だけの理由で決め付けた、私達の方が愚かだった…そのことに気付いたの。」

「クロード君、桜華を助けてくれてありがとう。」

桜華の父と母、侍女達が心からの反省と感謝の気持ちを伝えた。

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