第四章

第6話

その後、二人は二度目の口付けを交わした。

「好きだ…桜華…。」

「私も好き…クロード…。」

互いの甘さを含む吐息と熱が思考を溶かしていく。

その口付けは、媚薬のようだと思った。


ー悪魔と巫女ー

愛し合ってはいけないのに…止められない。

ー戻れない。ー

互いを知らなかった世界に戻るなんて。


ーその頃、柊家の侍女が二人の姿を目撃していた。ー


「桜華様の様子が近頃おかしいとは思っていましたが…まさか、悪魔の男に夢中になるとは…言語道断です…!」

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