第6話
ここで一旦整理をしますと、(←誰に向かって言ってんねん<何故か関西弁>)
九条こと、本名
職業は元ホストで、今は大手ホストクラブのオーナー様。
カネが好きで女にだらしなく、マイペースでどーしようもないヤツ。でも長年ホストでナンバー1張ってただけある。顔面偏差値はかなり高めでいかにも今風のイケメン、180㎝以上の身長は鍛えているだけあってスタイルも良い。今流行りの韓国人だか日本人だかどっち?って言うアイドル顔負けのルックス。
そして先ほどメールをしてきた陸ちゃんは、私が15歳のとき私の母がクラブ経営してたときのお客様。ママ(母親)と陸ちゃんは特別に仲が良さそうだったから、バツイチのママが二番目に結婚する人だと思ってたが、お互いそんな気はなかったらしく、ママと陸ちゃんは未だにフリー。陸ちゃんは今年で45になる世間一般的に見たら”おじさん”の部類に入るかもしれない。
背もそれ程高くなくて痩せ気味。九条とは違うちょっと所謂イケオジの部類に入るかもしれないけれどとにかく大人の余裕っての?優しいし頼れる。
職業は大学教授ってお堅い職業だし専攻は”生物学”だからたまに熱く語られても分からないこともるけれど、話についていけてない私を察すると『あ、ごめんね!ちょっとオタクっぽい話になっちゃったね』と慌てて言うのが可愛い。
高校のときから私たち母娘が住むマンションによく出入りをしていて、学校の宿題やレポートを見てくれたっけ。
世間様から見たらそんなよく得体の知れない男を女だけの家にいれるな、と思われるかもしれないけれど陸ちゃんは超がつくほどジェントルと言えば聞こえがいいけど、ようは奥手なだけ。手を出す、なんて大それた度胸もない。
当時30だった陸ちゃんは離婚したばかりで、ママがまるで捨て猫を拾ってきた勢いでたまに食事を作ってあげてたりして、そしてそれを当たり前かのように家族の一員としていつの間にか溶け込んでいた。
私が社会人になり一人暮らしをはじめると流石にそれはなくなったけれど、時々父親のように心配しに様子を見に来てくれる。
今もお店で忙しいママに代わって父親役を買って出てくれてるだけに違いない。
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