第14話

第16話

「アイカちゃん!?」


「アイカ!?」


僕は、咄嗟にアイカの元へ駆け寄った。


「今の警告音、何!?」


「アイカちゃんって、…何者…?」


「彼女は…ロボットだよ。」


僕の一言にクラスメイト達がざわつく。


教室内は騒然としていた。が、かけるにはアイカが動きを止めた原因に見当がついていた。


だとしたら、目覚めさせる方法は…


かけるは、アイカを抱き上げ、彼女の唇に口付けた。


すると、アイカは温かな光に包まれた。


教室内は、時間が止まったかの様に沈黙が広がる。


彼女の瞼がゆっくり開き、サファイアの様な煌めく青い瞳を覗かせた。


「…かける、くん…?」


「うん。」


「…私…かけるくんが人気になって…このままじゃ、遠くに行っちゃうって、女の子達に嫉妬しちゃってた…。

こんな私でも、好きになってくれるの…?」


「…最初、出会った時は、何この子?って思ったけど、今はアイカと一緒に居ると、楽しくて堪らないよ!」


かけるは、一呼吸置いた後、ありったけの思いを彼女にぶつけた。


「僕は、アイカのことが大好きです!」


「私もだよ!かけるくん♡

私、かけるくんからの熱い愛を貰って、人間になれたから、これからずっと一緒に居られるね♡」


「人間になったぁー!?」


ー翔は、素っ頓狂な声を上げた。


「アイカはいつも唐突なんだから…。」


それでも、アイカのそんな所も好きだと思う僕は、かなり惚気ているかもしれない。


「…この二人には敵わないね!おめでとう!」


クラスメイトから沢山の祝福を受けた。

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