第4話
次のバス何時だろう。
時刻表をスマホで調べる為、取り出した画面には13日(金)と書かれていて
「んゲ」
思わず声が漏れた。
何だか不吉な数字と曜日が見事に合体している。
時間を確認すると深夜12時半過ぎで…
「ゲっ!」
私は本気で焦った。
幾ら一人暮らしとは言え、流石にこの時間帯は…
二階建ての二階が私の部屋。外付けの階段を昇って、シャワーを浴びて…とその後すること諸々考えて下の住人に迷惑が掛かること間違いなし。(意外と常識人なんです、私)
そのことを考えると、自然足取りが早くなる。
深夜バスは夜中の2時15分が最終だ。
だから充分間に合うっちゃ間に合うけど。
このバスを利用するのは初めてじゃない。慣れた足取りでバス乗り場にたどり着くと、待っている人は誰も居なかった。
一人……?
珍しい…。この時間帯を利用するのは私みたいに、飲みに行って終電逃したり、残業で残ったり…で。でも今日は一人。
バスは時刻通り来た。
私は最後尾のシートに座る。毎回そう。
深夜バスだから人が少なくて最後尾のシートはいつも空いている。そこでうとうとしていても誰にも迷惑を掛けない。
だから今日も私は最後尾。
一人で乗るバス。
乗客は私一人、席は選び放題だけでどやっぱり最後尾。
バスは時刻通り発車した。
だいぶ飲んだからな、私はいつのまにはうとうとしていた。
でも途中で目が覚めるのは、無意識に降りるバス停を乗り過ごすことを不安に思って。
この日も発車と同時に睡魔が襲ってきた、バスって何でこんなに心地いいのだろう。
最後尾のシートで揺られながら私はやはり首を揺らして、すぐに眠りに入った。
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