第90話

「愛されないのは辛いよね」



ぽろりと私が言葉を漏らしてしますと、大きな瞳を開けて、大声を出す。



「ッッ!お前に、お前に何がわかるんだよ!!」



怒ったように声を荒げる。



クスっと寂しげな笑いが自分で出る事にまだ、少しでもアイツらに愛されなかった事を寂しいなんて思う気持ちがあった事に驚いた。



「私も愛されずに、そして最後は捨てられたというより売られたに近いのかな」



そう私がつぶやくと、修二はへなへなっと力が抜けたような顔をした。

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