第89話

修二。


喜友名家という元は沖縄で有名な貿易系の会社だったらしいが、今は東京に本社を置いている相当大きな会社。



そして、そこの二男であり…

愛されなかった子供。



血のつながりもあるはずなのになぜか長男だけが愛されてしまい家の中ではナイ者として扱われて喜友名家として恥ずかしくない程度の格好と習い事だけを押しつけられ今は家さえにもほとんど入らせてもらえないっと書いてあった。





愛されない気持ちはわかる。



どれだけ惨めでどれだけ寂しくてどれだけ愛されたいと願うのかを知っている。



だから、修二の書かれた書類を読んだ時が一番胸が痛んだ。


他の奴らも苦労していて、可哀相なのだってわかる。


でも経験した事はないから、わからない事も多い。


でも修二のだけは、少しだけわかるんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る