第6話

だからさっき桜が言ったのは冗談であり、冗談じゃないんだ。


仲良くしなければならないんだ。


誘われれば"どうなろうとも"



だけど、キングは男連れの女には声をかけないって聞いた事があったのになぁ、だから晃もああいったのにね。



なんで声かけられたんだろう。




「す、すみません。

こいつら、その連れなので……簡弁してもらえませんか…」




晃は震えかけている拳に力を入れながら、彼等に頼む。





「晃駄目だよ……

キングにそんな事言ったら…」




キングの存在に、桜は目に見えるように怯えながら小さな声で晃の耳元でつぶやいた。





「お願いします。大切なんです」




直哉はそんな桜を庇うように後ろに隠して、頭を下げる。




ああ、もう、どうしよう。

本当に好きだなぁっとしみじみ感じる。


皆自分たちよりも、お互いを心配しているんだ。






「それは無理やなぁ。

僕一目惚れしてしまったからなぁ。


君ら、僕らの事知らんの?

NOは言わせないよ」




そういって、私の手を掴み引っ張る男を見て晃が焦ってしまい水を溢してしまい、男に少しだけかかってしまう。





笑ったのは目が青い男でくすくすしながらバカにしていると、もう一人の男がそれを見て晃に水をかける。





「有野。お前水かけられて平然としてんなよ」





まるで、自分たちを少しでも馬鹿にされるような行動は許さないとばかりに怒っていた。

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