第7話
それでも晃と直哉はお願いしますと言い続け、桜は震えていた。
そんな私達を周りは見て見ぬふりをするだけ。
そう、これがこの辺の"当たり前だった"
キングが全てで、キングに逆らう奴なんていない。
誰も何も言えない、それが当たり前なんだ。
「名前なんていうの。」
青い目の男は、私のそう名前を問う。
「おいユウノ、ジョーどうした?」
「お前ら何してんの」
後ろから残りのキングたちも来て、私たちの周りには4人の男が集まった。
「なんかユウノがこの女を気に入ったらしくてよ。
男連れだったんだよ。でも男が頑張るんだわ」
「へえ、いまどき珍しいね。皆、俺らの顔みただけで逃げるだけなのにね」
「まあ、俺はどうでもいいけど」
「皆からもなんか言ってーや。
名前も教えてくれへんし。どうしようか」
そう、青い目の男は笑うと、さっき晃に水をかけた男が声が苛ついたように声を荒げる。
「ユウノ、めんどくせえ事してんなよ。
俺らはこの程度の相手言う事きかせられねえようじゃ、どうにもならねえんだぞ」
すると、ユウノと呼ばれた男は頷いてから表情を変えてこちらを見つめる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます