第3話 生きるためには戦え!喰らえ!!
『さてと、とりあえず安全そうな岩の下に来たけどまだ私にはやることがある!! 今の私はアメーバになったとはいえ食べるものがないと死んじゃうしね、確かアメーバは微生物を
女はアメーバの食料になる微生物を探すため気配察知を使って探し始めた。
『う〜ん、とはいえ確かアメーバと他の微生物って大きさ的に同じくらいだった筈それに微生物なんてそこらじゅうにいるんだから今私のいるこの岩の下にもいる筈』
女は気配察知を周囲から自分がいる岩の周りに集中して探し始めた。
『うわ何これ! こんなに微生物っているの! いやふつう微生物って眼で見えないだけで世界中にいるんだからここにいても不思議じゃないか、私も微生物だしね』
女が気配察知で見つけた微生物の数は数えるのもバカらしくなるくらいの数がいたのだ、それこそ星の数ほどと言う言葉が合うくらいにだ。
『うへ〜、せっかく見つけてきた安息の地だと思った場所が、安息の地じゃなくて微生物の溜まり場だとは、いやまあ確かに微生物からしたら安息の地だよね、外敵が少なくて好きに増殖できるんだから、まあいいや取り敢えずこの微生物たちを食べれば良いんだよね、でも私食べられるかな? 微生物なんて食べた事ないけど大丈夫なのかなアメーバ的には大丈夫でも人間の頃の常識があるからどうしても躊躇しちゃうんだよなぁ〜』
女は微生物を食べることに抵抗はあったがアメーバになった以上食べなければいけないので覚悟を決めて食べることにした。
女は仮足を伸ばして近くにいる微生物を絡め取り、仮足で包んで近くに持ってきた。
『う〜、覚悟決めたとはいえまさか私が微生物を食べることになるとはなぁ〜、まあ食べばいと生きられないんだけど、よし食べよう! えい!』
女は仮足に包んでいた微生物を体に取り込んだ、初めは体の中に微生物を入れたことで生きた微生物が動いている感覚があったが、それも徐々に消えていった、【固有スキル】の《消化Lv1》の力で本来の消化速度より速く消化されているのだ、体の中にいた微生物が完全に消化された時、女の頭の中にピコーンと聞き慣れた音が聞こえた。
【固有スキル】 《消化Lv2 up!》
微生物を初めて捕食したことによってスキル消化が1レベルアップしたのだスキルがレベルアップしたことで女はより大量に微生物を捕食することができるようになった。
『これってもしかして、ここでご飯食べながら常に気配察知を使って微生物がいなくなったら這って移動してまた捕食してを続けてれば効率よくスキルレベルを上げられるんじゃ、よし! そうと決まったらスキルレベル上げ開始だー!』
それから女は異世界に転生してきてから初めての夜を過ごした、アメーバは寝る必要がないため女は寝ずに微生物を捕食し続けた。
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『ふぅ〜、結構食べた気がすると思ったらいつの間にか朝になってた、まぁ岩の周りの微生物ほとんど食べちゃってるしそれだけ時間が経ったって事だよね、それにスキルを使い続けていたからかなり上がったみたいだし』
女は微生物を捕食中に何回もスキルレベルが上がる音が聞こえていたのだ、女は上がったスキルを確認するためにステータスを呼び出した。
名前 なし
性別 なし
種族 ベビーアメーバ
状態 通常
Lv 1/5
経験値 0/5
ランク F
HP 5/5
MP 2/2
筋力 1
魔力 2
防御 2
敏捷 1
器用 1
幸運 3
【固有スキル】
《這うLv7 New》《自動再生Lv1》
《消化Lv5 New》《食欲Lv5 New》《増殖Lv1》
【通常スキル】
《危険察知Lv4 New》
【耐性スキル】
《精神耐性Lv4 New》
【称号】
《異世界転移者》《人外転生》
《性別を超えし者》《最弱魔物w》
《共喰い New》《大食い New》
『へぇ〜、これが今の私のステータスなんだ、あっ! やった! 予想通り使ってたスキルのレベルが上がってる!』
女は期待通りのスキル上げができたことに喜んだ、もしこれが人間の体だったら両手を挙げて万歳をしていただろう。
『あれ? でも使ってないスキルも上がってる? それに、なんか称号も増えてるし』
女はステータスを確認していくと下の【称号】の欄に今まで無かった見慣れない称号があるのを見つけた。
『共喰いと大食いか、確かに共喰いは私と同じ微生物を食べてたからある意味で共喰いか、それに大食いもまぁ、夜通し食べ続けてたから大食いだね、と言うかあれだけ食べ続けられたのは消化のレベルが上がったからだけじゃなくて、食欲のレベルも一緒に上がったからか、それに精神耐性も上がってる、多分これがあったから微生物を食べるのにそこまで躊躇しなかったんだ、それ以外に異世界に来たばかりの頃にすぐに落ち着いたのもこれのおかげかな、精神耐性には感謝しないとね、これで今のスキルのレベルの上げ方もほとんどわかった! 《這う》は移動、《消化》と《食欲》は食べること《危険察知》は周囲の気配を探索すること《精神耐性》はわたしの心に精神的にくる何かがあることだね! あと残ってるのは《自動再生》と《増殖》か、自動再生はたぶんわたしが怪我とかすればHPが減ってそれを自動で回復してくれればいずれレベルも上がると思うけど、増殖はどうなんだろう文字通りわたしが増えるんだろうけど、どうやって増えるのか分からないし増えたとしてそれってわたしって言えるのかな? もう一人のわたし? それともわたしの記憶を持った別人なのかな? う〜ん、分からない、こう言う時に異世界もので定番の鑑定とか解析があったら良いのにそうすればスキルも称号も全部詳細を知れるのになぁ〜』
女はスキルの考察を行いながらこれからの生活を考えていた、最弱の魔物と称号にある通り女はこの異世界で一番弱い魔物なのだ、ちゃんと計画を立てて動かなければすぐに死んでしまうこれはゲームじゃないのだから。
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