第2話 生き延びるための行動
『とは言っても、どうやったら見えるようになるんだろう? さっき見たステータスにはベビーアメーバって種族になってるって書いてあったけどアメーバって確か原生生物の総称じゃなかったっけ? しかもベビーってことは生まれたばかりってこと? いやでもアメーバは繁殖じゃなくて細胞分裂で増殖する生物のはずだけど、アメーバに目ってなかったよね、まさかこのまま盲目で生きなきゃいけないの? いや、この世界はステータスなんてものがあるんだからなんとか見えるようになるはず!』
女は意気込んでなんとか見えるようにならないか試行錯誤をしてみた。
まず人間だった時を思い出してイメージして目を作れないか試したが失敗した、そもそもアメーバは動き回って
次に目が作れないなら気配を感じることで目の代わりにできないかと考えた。
『う〜ん、目が作れないならよくファンタジーものにある気配察知みたいなのスキルで手に入らないかな? そうすれば何か近づいてきたりしたら逃げられるのに』
女は目を作ることを一旦保留にし、気配を読めるスキルを手に入れられないか数十分の間試していた、結果これは成功したと言える。
『う〜ん、アニメとか漫画だと簡単にスキルって覚えるんだけど、やっぱり現実だとそう甘くないか』
【通常スキル】
《危険察知Lv1 New》
女が周りの気配を感じようと努力していた時、突然ピコーンと音が鳴った、女は突然なった音に驚いたがすぐに聞いたことのある音だと思い出して落ち着いた。
女はゲームで聞いたことのある音を聞いてこれはステータスに変化があったのだとすぐに気付いた。
音が鳴ってすぐ女の意識の中に声が聞こえた、『名前 なしは《気配察知Lv1 New》を覚えました』。
女は予想通りのスキルを手に入れられて喜んだ。
『気配察知じゃないけど、やったー、やっぱり欲しいスキルなんかを手に入れるためにはそのスキルに合った行動をしないといけないんだ!』
女は喜びさっそく手に入れた【危険察知Lv1】を使ってみた、すると女を中心に半径1mの中にある物の動植物の気配と形がぼんやりとだがわかった、と言っても今現在は女の近くに動物は存在せず植物の気配と形がぼんやりと分かるだけだが。
『すごい、このスキルようやく周りがどんな場所かわかった、まぁ半径1mだけだからまだ狭いけどねそれでも十分だよそれに気配だけじゃなくて動植物の形までわかるなんて、まあスキルレベルが1だから気配と形がぼんやりとしか分からないしこれもしかしてエコーみたいな物なのかな? まあとりあえず周りのことが少しだけわかったし動物はいないみたいだし今のうちにどこか安全な場所を探そう!』
女は気配察知を使い周囲を警戒しながら移動を開始した、だが女は今まで地球で人間だったのだいきなり異世界に来てアメーバの体になって満足に動かせるはずがない。
『う〜ん、アメーバって人間みたいに手足がないし体が動かしづらい、足で立って歩くわけじゃないから這っていかないといけないし、だからスキルに【這うLv1】なんてスキルがあったんだ、あれのスキルレベルが上がったらもっと早く動けるのかなぁ』
女は少しずつアメーバの体に慣れながら動いてき目覚めた場所である木の根の下から移動し気配察知で見つけた岩の下の湿った地面の下まで移動した。
木の下から岩、人間だった頃の女からすればただ少し大きな石だが、今のアメーバとなった女からすればかなり大きな岩だ。
『はぁ〜、ようやく岩の下についた〜、人間の時だったら数歩歩くだけですぐに着けたのにこの体だとこんなに大変だなんて、まぁ人間の手足の代わりに
女は意識を精神内に向けるとステータスが浮かび上がってきた。
【固有スキル】
《這うLv3 New》
【通常スキル】
《危険察知Lv3 New》
女は移動している間、常に這って移動をし危険察知も使っていたので《這う》と《危険察知》のLvが2上がりLv3になっていたのだ、これにより這って移動する時の移動速度がカタツムリ並みの速さになり危険察知の範囲も半径1mから3mになった。
『危険察知の範囲が半径3mになったのは素直に嬉しいな、これでより遠くの気配を探れるし、まあ半径3mなんて今の速度じゃすぐに追いつかれちゃうんだけどね、這うのスキルレベルも3になったけど動いてみた感じ前よりも少し早くなった感じかな? そんなすごく早くなった感じじゃないけど、それでも少しずつ早くなってるしこのままスキルレベルを上げていけばいずれは人間の頃の速さを取り戻せるかも! そうすればもし私よりも強い敵が出てきても逃げれるしね、生き抜くためには新しいスキルを取得してスキルレベルを上げないとね!』
女はスキルが上がったことに喜び、これからも生き抜くために積極的にスキルを取得していきスキルレベルも上げることを決めたのだった。
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