第43話

背筋を伸ばし、自分が世界一美しいと思いながら歩く。



頭の先からつま先まで全てに神経を集中させて誰をも魅せるつもりで動くんだ。





「相変わらず、外で見るミサは異常なまでに美しいよな」



「そうかしら?でも、生きる為に覚えた術だもの、きっと誰にも負けないわ」



「喋り方も雰囲気もすべて外にいるときは別人なぁー」



「さっきから別人言い過ぎじゃない?」



「しょうがねえだろ」




そうシンコちゃんは私の腕を離してから肩を抱いた、


それは周りを見ればすぐにわかる。




すでに私たちを見つめる視線がちらほらと現れていたのだ。

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