第3話

そしてそのまま雅人さんの部屋へ行くと。



「ミサキ!突然部屋を出て行ったから心配していたんだ!」



そういってすかさず私に駆け寄った。






「雅人さん、私ね、戻る事にしたの」






そう告げると雅人さんはこれでもかってくらい目を見開いて私を見つめた。




「も、戻るって…bonheur-ボヌール-に?」



その言葉に私は頷いた。


ボヌール、それは私のいたお店の名前。

フランス語で幸せや幸福を意味する店の名前。


私にとっては真逆で不幸せでしかなかったけどね。

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