第五話◇結果は!?

 ドキドキと鼓動を高鳴らしながら、あることを考える。それはもちろん、書類選考のこと。

 もうそろそろ、合否が届くはずっ____!


(うう、緊張するけれども、楽しみね。)


 そわそわと家を歩き回る____と、ピコン!

 スマホの音が鳴る。

 合否発表かっ____!?通知センターを見てみると、ドンピシャ。「合否について」だ。


(大丈夫、受かってるわよ、うん、うんっ_____。)


 心を奮い立たせ、意を決してホーム画面へと飛ぶ。


「ふぅっ____。」


 息を吐き、メールが届くアプリを、押す____。

 これで、合否が決まる。初めての書類選考の。これで受かったらいわね、と思いつつ、そんなことはないだろうとも、考えた。だって_、リアリティブイチューバーは、倍率がものすごく高く、人気なのだから。なんだったけ_____?確か、倍率1500以上だった気がする。それで毎年デビューするのは3〜5人くらい。うう、受かるかわからない。ま


 まずは、第一関門である書類選考を突破する。そこからようやくスタート地点に立てるのだ。


 倍率は高いが、デビューすると瞬く間に人気になれる。まずはそこだろう。人気になれるか、ではなく「受かれるか」。スターの篩にかけられるのだ。人気になれるのはもう約束されているようなもの。しかし、合格してタレントになるまでが、人気になる人しか通れないもんなのだろう。


「受かってますように____っ!」


 もう変わらないのに、祈る。受かることを願って。もしも、書類選考に落ちていたとしても、何度も応募できる。半年間募集しており、次のタレントデビューにて、デビューするということだ。大丈夫だ、落ちたとしても根強く送ればいいだけ___。そう上手くいくとはまぁ、限らないけれども。


 合否について、という欄をタップする。


(っ!)


 初めの言葉に、合否が書かれていた________。


「合否について

 不合格です。

 また次の応募をお待ちしております。


 リアリティブイチューバースタッフより」


 短い文章。しかし、それを見た瞬間_____、絶望した。


「うぅ〜。」


 悔しい。不合格、か。もしかしたら、もしかしたら受かるのではないか淡い希望を抱えていた。しかし、やはり現実は厳しい。思わず、涙が溢れる。

 こんなに、悔しいとはっ_____。


「うぅ。不合格、か。次また頑張ればいいけど、やっぱりショックだなぁ。また、受からなかったら、嫌だな__。」


 また落ちたら。何度応募しても落ちなかったらどうしよう。そう、思ってしまった。


 しかし、こんなに悔しいとは思わず、少し驚いたが、その驚きを糧にする。


(あれ…?私って、こんなに悔しいと思ってたんだ。それだけ、なりたいってこと、だわね。

 諦めない、絶対に推す番になってやるわ___っ!)


 自分の強い悔しさを覚え、諦めないことを決心する。

 絶対に、受かってやる。たとえ落ちたとしても、ずっと応募する。いつか、茉莉花と同じ土俵に立地、自分が推す番になろう。

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