第四話◇書類選考で大苦戦!2

 えーっと____。


 志望理由、か。


 ガッツリ本心で行くと、面白そうだから。

 鈴音 茉莉花を見て、やってみたいと思った。

 具体的には___、推しを見つけて、「推す番になってみたい」、からかなぁ。


(うーん、もうちょっと引き立てれるような理由が欲しいわね……。)


 とりあえず、書いてみようか。


 志望理由

 Vtuberというものに、興味を持ちました。

 そこで、鈴音 茉莉花さんを見て、推しができました。なので、自分が推す番になってみたい、と思いました。

 茉莉花さんからもらう、輝きを届けたい、そう考え、応募させていただきました。


「これでいいかな__?」


 まぁ、ものは試しと言いますし。次々〜。


「タレントになったら、何をしたいですか?」


(これは簡単ね!!つまり____、念願の茉莉花さんとコラボ、そしてトップスターになること!!)


 自信満々に書き込む。これは大丈夫だろう。

 ふふん、と自慢げに鼻を鳴らし、次の質問へと移る。


 えーっと。そう文章を読む、と____。


(e__っ。)


 何が書かれていたかというと_____、


「実績はありますか?」


「ねぇよんなもん!!!」


 こちとら、まだ一ヶ月しかいないんですよ!?

 あ、強い魔物を倒した__、とかならあるけど。

 無理ですよね〜、別世界ですもん。くそぉ。


 あらあら、言葉遣いがおかしくなってますね、失敬、失敬。

 うーん、つまりは、タレントとしての生かせる特技があるかってことか。


 あ、一つある。イラストだ。

 昔からイラストを描くのが大好きで、しょっちゅう書いていた。

 暇だからといって、イラストを投稿したら、割と好評だったなぁ。

 賞とか、入選してたし。これでいいだろう。ついでにURLも貼って…っと。

 次は〜?


「長所と短所をお書きください。」

 これはー、イラストと、こっちの用語がわからない、とかでいいか。

 あとはー、(魔法を使って)様々な言語を喋れる。

 魔法なんて信じないだろうしね。仕方ない。


 ふぅ、まだ半分もいってないねぇ、頑張らないとねぇっ。


 ***


 そんな調子で、苦戦しつつもなんとか必要事項を書き終えて_______。


 気づいたら、1時間経っていた。


「疲っっっっっっっっっれたぁぁ_________。」


 もうクタクタだ。

 ふぅ、カップラーメンでも食べようっと。


 カップラーメン、美味しいんだよなぁ。でも、解析をした結果、食べ過ぎは体に良くないらしいから気をつけよう。


 ちなみに私が扱える魔法は、解析、水。結構強いんだよね、私って。

 まぁ、魔法ってこっちの世界ではビビらせるだけだし、意味はないから封印しておこ。面倒くさい事になるのは御免だからね。


「よし、応募しようっ。」


 ぽち、っと必要事項を全て書き終え(書き終えるっていうか、打ち終えるだけどね。)、送信する。


 頑張ったし、きっと通るだろう。


 そう思って、カップラーメンを取りに行った。

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