第三話◇書類選考で大苦戦!1

 ええと、とりあえず、書類選考ってやつから始まるのか…。


 順調に、こっちの世界での言葉も理解してきた。

 しかし、まだまだでもある。


 知っている言葉の大半が、Vtuberに関することだから…。


 昨日見たVtuberの事務所____「リアリティブイチューバー」略して、「リアブイ」。

 ''リアリティ溢れた、ブイチューバーを。''と、書かれていた。


 つまりは、Vtuberをリアルで感じるとか、そういうことだろう。


 んんっ、とりあえず、書類選考に話を戻すと、なんか色々書き込んで送る。

 そうしたら、落ちるか受かる。受かったのなら、次の試験を受けて、それも受かったら最後の試験。

 最後まで受かったら、タレントになれる、と。

 ホームページというやつを見て、理解した!


 頑張らないとなぁ。張り切ってやろう!


 それから、一ヶ月後。

 書類審査に全く手をつけていない。


 なぜかって?

 時間があるから。別にいいじゃん、100年後とかでも。変わるもんじゃないでしょ_____、と思っていたが、こっちの世界を学ぶスクールの先生から言われる。



「はぁ?人間の世界って、100年もあれば潰れるわよ??」



 え____、ほっ、本当ですか!?!?


 驚愕の一言を投げかけられ、静止する。ぽろっとペンが落ちた。ひゃ、100年で潰れるとか、弱すぎない??


 えええ、と驚いていると先生が付け加える。



「人間ってね、早く死ぬのよ。100年あれば死ぬわ。」


 あ、そっか。人間ってよわ__いんじゃなくて、寿命が短いからかぁ。

 仕方ない、早速やろうっと。忘れるかもしれないけど。あはっ。(笑い事じゃねぇな。)


 いやいや、早く応募しないと。気づいたら1年とか経ってる可能性あるね、これは。エルフと人間って全く違うもんねぇ、気をつけないと。



 ふぅ、家に帰ったら早速応募してみるか。


 応募フォームを開いてみる。


 基本情報__、名前、住所、年齢や性別___。

 それらを不慣れな手つきでぽちぽちと入力していく。



「ふー、これでいいか。」


 基本情報を入力し、いよいよ本題へと入る。


 ええと、志望動機、かぁ。

 普通にVtuberが面白そうだったから____、とか?


(はっ____!普通にしていて通るわけがないっ。一味違うものを引っ張ってこよう。)


 とは思いつつ。

 思いつかねぇよ!?

 何を入力すればいいのやら___。


 うーん……。だめだ、わからないよぉっ!!

 一般的な回答じゃ受からないだろう。大切なのは、記憶に残るかどうか。


 ふふん、こんな技量はこっちの世界に来て、みっちり仕込まれた。だから、対策はできる。




 でも、どうしよ、マジで___。

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