第二話◇Vtuberの実況動画

 この世界へ来て、一つわかったことがある。

 Vtuberという、面白そうなことがあること。


「よし、Vtuberってやつを見てみようかしら!」


 ワクワクした気持ちで、スマホを掲げる。


 私が今いるのは、家!


 この世界には、私たちの世界の人(?)は、自由に行き来できるので、異世界専用の家がある。もちろん、登録済み!そこには一式が揃っている。トイレ、スマホ、テレビ、とか色々。複製できる能力を持った人がなんかやってくれてるらしい。ついでに、戸籍とかあるらしい。ありがたい。


 この世界に来たら、まずはここにこいと言われた。


 そしたら、色々説明してくれたのだ。

 だから、早速youtubeってやつを見てみることにした。


 ふふ、楽しみだなぁ。どんな感じなのだろうか?


 ポチッと再生してみる。


「よ〜し、今回はポケ◯ンをしていくよ!」


 再生するや否、可愛らしい少女が言う。

 この少女は、あのでかいビル(ビルという言葉を後で知った)で丁度配信をしていたVtuberを視聴する事にした。


 ポケ◯ンが何かは知らないが、まぁいいだろう!

 とりあえず、実況を見てみる。


「おお〜っ、レアなポケ◯ンがいますね!よーし、確保しましょう!!」


 そういって、コマンドを選択していく。

 おりゃぁ、と可愛らしく叫びつつクリア。


 ふんふん、ゲームをする、のか。

 楽しそうだなぁ。今度、同じゲームをやってみようか。



 そんな感じで、確保十匹まで続いた。

 楽しそうに、ニコニコしながらどんどん攻略を進めていく。


 あ、そういえば、この人間の名前ってなんだったけ?


 チャンネルっていうやつ__を開いてみる。確か、これだったはず…。


 すると、ドンピシャ。あったあった。これだ、これ。


 ええと___、鈴音すずね 茉莉花まりか

 へぇ、茉莉花っていうのか、可愛くて、喋るのが得意。

 私、この子好きかもしれない______と、気づいたらそんなことを思っていた。


 ああ、これが推しか!


 いいな、推しって。


 というか、気づいたら、1時間経っている。


 ご飯食べないとな〜と思いつつ、そのまま見続けた。


 結論、面白い。というか、すごいな、これ。ずっと見続けていた。気づけば、一時。ええと、視聴し始めたのが8時くらい___だろうか?

 ポケ◯ン実況を見た後も、同じ人の動画を見ていた。


 普通のYouTuberじゃできない、二次元のライブ__というやつも見た。


 なんかこう、凄い。

 ネットで見れるというのがいいなぁ。

 いつでもライブを見返せる。わぁぁっと熱気がこっちにまで伝わってくるみたいで、楽しい。


 実際に、その会場にいるかのよう。


「楽しそうね〜___。」


 ポツリと、無意識にそんなことを呟く。


 あ、楽しそうっていったな、私。

 じゃぁ、なったらいいんじゃ!?

 Vtuberってやつに!

 ゲームできるし、ライブっていつやつやってみたい。楽しそう。


 あ、その前にご飯食べなきゃ__っと。


 そうして、忘れていたご飯を支度し始めた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る