第81話

「俺の時も同じだったな、凜太郎さんがくれた言葉で俺も心が軽くなった気がしたんだよね」


ぽろっと、俺らにだけ聞こえるような声で須藤さんが教えてくれた。



阿佐谷さんは、俺らが思うよりもっともっと大人で、そして色んな場数を踏んでるんだ。


だからこそ、彼は彼だけの醸し出すあの雰囲気があるんだろう。




「ほら、続きみろよ」



そう阿佐谷さんは何事もなかったように、アルバムを指差した。



いや、きっと彼にとっては何事もなかったんだ。

そう、彼にとって魅せる事は普通の事なのかもしれない。

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