第80話

「か、かっこよすぎだよ、凜太郎さん。

俺、本当凜太郎さんに惚れそう」



ふわっと笑いながら、須藤さんは阿佐谷さんに言った。



「認めろ、そうすれば少しは楽になる。

そしてから始めればいい。

ライバルなんて、相手を知ってなんぼだぞ」



そう口元を上げて言う阿佐谷さんはやっぱりどこまでもかっこよかった。




「やべえ」



そう呟くのはジョーだった。




「心がなんか軽くなった」



ぽろっと言う言葉に俺らも皆頷いた。

本当になんか急に心が軽くなった気がしたんだ。



それがわかるからこそ、皆頷いた。

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