第58話

ん?っという表情を俺がするとヤスは少し微笑んでから言葉を漏らした。




「だってさ、あの阿佐谷さんに須藤さんだよ?それが目の前にいて、普通に会話してって…それだけで相当凄い事なんだよね」



ああ、そういう事か。

確かに…な…。



そうだよな、そう言われればそうなんだよ。



正直言って、俺らにとって憧れのような存在の人たち。


喋る事さえ、パーティーなどで挨拶出来れば良い方くらいの相手。



そんな人たちと今一緒にいて、


そんな人たちに嫉妬してるなんてな、



ある意味本当ヤバい事なんだよな。




「おい、何喋ってんだ。

こっち来い」



そう阿佐谷さんに言われて、はいっと頷きながら俺らは部屋の方へ向かった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る