第56話

「凜にい、私料理の支度するからさ、皆を適当に御持て成ししといてよ」



「あ?しょうがねえな。

お前後で肩揉めよ」



「ふふ、何?生意気言うとシチュー凜にいだけ抜きにするよ?」



「んだと?いいぜ、そっちがその態度なら。俺今日お前の好きなケーキ屋で苺のタルトとモンブラン買っといたけど俺が食うからお前にはやらないからなぁー」



「え?本当?

やったー、凜にいありがとう!」





どうしても、どうしても、俺はその美咲と阿佐谷さんの声に耳を傾けてしまう。



二人でキッチンの方へ向かいながら喋っているので、俺がこうして耳を澄ましているから聞こえるだけだから皆は聞いているかわからない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る