第6話

両目と共に0,1以下の私。

眼鏡がないと世界はぼやけてしまう。

でも、それでいい・・・

ハッキリ見えなければ…誰と誰が永遠の愛を誓っているのか分からないから。


私は辛過ぎて現実逃避に走ってしまった。


滞りなく、挙式を終え、披露宴に突入する。


「・・・千寿子さんの花嫁姿…素敵だったわよ…佑月」


「そう…」


私は前菜のサラダを口にした。


無事に披露宴も終わり、会場の出入り口で本日出席してくれた人達に感謝するように頭を下げて、二人で見送る。


最後の人達は見送り、会場は空になった。

ぞろぞろとホテルの従業員達が入り、片づけに入った。

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