第78話

「……昨日のあれは不合格なの?」



途端にムッとするナオくんに何だかイヤな予感がして、慌てて逃げ出そうとするも、すっぽりと収まった身体は簡単には抜け出せなくて。



「……今から10回以上イかせたら合格になる?」



「あの……ちょっと待って」



「待たない」



聞く耳を持たなくなったナオくんは、ぐるっと姿勢を変えると私をベッドに縫い付けるように組み敷いた。



「だから、あの……あ――っ……!」



肌の上を優しく滑るナオくんの指先と唇の動きに、あっという間に骨抜きにされた私は――



どう足掻いても、ナオくんに勝てるわけがなくて。



「……こっ、降参! 飛び級で段位もあげるから許して!」



「そんなのいらないから……ゆづの甘い声、もっと聞かせて」



「ナオくんのすけべー!」



「うん、ごめん。でも……もう止めらんないから」



こうして、私の筋肉痛はナオくんのせいで悪化していったのだった――

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