第72話
諦めていたところで、急にそんな雰囲気になっても……
これからするんだ、と改めて思うと、物凄く恥ずかしくなってくる。
ただ見つめ合うだけの時間がしばらくの間続いて――
「あんまり焦らされると、優しく出来なくなるんだけど」
ナオくんの熱の籠った瞳が突然、鈍い光を放つ
「……!」
この目つきは、今までにも時々だけど見たことがある。
ナオくんのこの目に見つめられただけで、全身が熱を帯びたように熱くなってくる。
「ごめん、ゆづ。もう我慢出来ない」
ナオくんは苦しそうに呟くと、私のパジャマを手早く脱がして、まだ熱く火照ったままの内側に指をそっと差し入れてきた。
「……あっ、う……」
「多分、このまま挿れても大丈夫だとは思うけど……念の為」
我慢出来ないって言っていたのに、ナオくんは私の中を丁寧に愛撫し始めた。
本当は、もっと強い刺激が欲しいのに。
「な、ナオく……あぁっ……!」
それでも簡単に達してしまう自分の体が恨めしい。
「……そろそろ、いいかな」
ベッドに力なく横たわる私を尻目に避妊具を装着したナオくんが、再び私の上に覆い被さってきた。
そして、
「やっ……まだダメ……!」
「ごめん……もう無理」
私のそこに押し当てられたナオくんのそれが、ゆっくりと中に侵入してきた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます