第15話

今日は早番での仕事だ。


正直なところ、助かった。


遅番シフトだったら

相場さんが気になって仕事が手に着かなかっただろう。


元々の話、モニター越しに見て

感謝してる一方通行の関係だ。


それはrioに対してで

もし相場さんがrioでも、その話はできないんだ。


うん。そうだ。


rioはrio

相場さんは相場さん。


簡単な話じゃないか。


感謝の気持ちはコメントですればいい。


なにより笹本さんと鈴木さんの顔をつぶさないためにも

仕事で成果をあげないといけないんだ。


雑誌はお取り寄せ含め大体覚えた。


次は絵本か

それともコミックスか。


読み聞かせなんてやってなかったからな。


コミックスだな。


売れ筋 アニメ化 実写化 ラノベからの漫画化


最初に押さえるならここからかな。


と言っても数が凄いある。


チャット見ないで

覚える時間にした方がいろいろいいかもしれない。


紙派と電子派でランキング違ったりするかな。


紙派が求めてるのってなんだろう。


デバイスが無くてもいいこと?


最初が紙だったから。

これ多そう。


三十代以上をターゲットにした本の配置とかどうだろう。


店長に聞いてみるかな。


ここの売りは絵本だ。

絵本コーナーにピックアップ陳列はどうかな。

子供と来て、自分の本を選ぶ余裕はないかもしれない。


息抜きコーナーだよ。


休憩時間に店長に話をした。


売り場スペースの問題で即答はされなかったが

着眼点として面白いという言葉がもらえた。


仕事に没頭してる間はrioのことは考えないで済む。

いいことだ。


相場さんも、黙々と仕事をしている。

当然目には入るが、会話はない。


浮かび上がる気持ちはあるが

自分で課せた覚えないといけないことがある。


今はそれに集中しないと。


ようやく上がりの時間だ。


今日もフードコートへ行く。


スープカレーの匂いに誘われて決めた。


贅沢飯だったが、ご褒美にした。


スーパーに寄って帰宅する。


風呂に入って発泡酒を飲む。


ここまではいつものルーティーン。


検索でマンガランキングを開く。


上位にあるのは男性誌のものばかりだった。


女性誌ランキングで調べる。


悪いけど知らないマンガだ。


へぇ 試し読みできるんだ。


試し読みできる作品を読み始める。


なんだよ。BLだよ。


読みたくない。でもな…


頑張ったさ。


理解できないけど。


恋愛マンガは読める。


理想のシチュエーションなんだろうな。


俺にはわからないな。


独り言を言いながら読む。


大学から新しい挑戦を始めた女の子の話があった。


これはリアルリンクだ。








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