第43話
(偉そうに自分から委員長やるなんて言っておいて、俺、何やってるんだろう……)
そんな自己嫌悪に陥ってしまった頼斗は、
「おい、頼斗! お前また聞いてなかっただろ!」
またしても唯に怒られた。
「え……あー……うん」
上手い言い訳が思い付かず、素直に頷いた頼斗に、また他の委員長たちが笑い出した。
「お前、何しにここに来てるんだよ……」
唯は痛む頭を手で押さえ、
「あの、私が後で桐生君に説明するので……」
希美はあたふたしながらも申し出てくれた。
6限目にあたるこの時間が終われば、もう後は放課後だ。
このまま希美とは解散すると思っていた頼斗は、
(まだもう少し、梅本と一緒にいられるのか……?)
そんな下心がつい芽生えてしまい、
「お前、本当にいい加減にしろよな!」
結局最後まで唯の説明を聞いておらず、何度も怒られる羽目になった。
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