第18話

私服姿で眼鏡はかけておらず、化粧もしているので少し大人っぽく見えるが、その少女は――



「……梅本?」



姫花の親友の希美で、間違いない。



学校にいる時とは随分と雰囲気の違う希美の隣には、



「……彼氏、か?」



パッと見た感じでは20代半ばに見える男がいた。



「……結構年上の男と付き合ってるんだな」



まぁ自分には関係ないし、ここで声をかける必要もない。



頼斗は知らないフリをして、駅の階段を登ったが――



――ズキンッ……



「!?」



何故か胸が痛んだ気がしたが、きっと気のせいだ、とこの時の頼斗は特に気にも留めなかった。

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