第26話
てっきり、自分のことを意識してくれているのかと思っていたのに。
姫花を怖がらせないようにと、告白するタイミングを計っていたところだったのに。
それを、あっさり他の男に持っていかれるなんて。
「……ムカつく」
心の声が、完全に口から漏れていた。
「えっ……?」
唯が何に腹を立てているのか全く理解出来ない姫花は、びくっと体を強ばらせた。
そんな姫花の両肩を、唯が逃がさないように掴む。
「唯……?」
恐怖で潤む蒼い瞳と目が合った。
こうなったら、姫花のファーストキスくらいは奪ってやらないと、唯の気が済まない。
「姫花……」
もう気持ちを抑えられなくなった唯は、姫花に唇を求め、そっと顔を近付けた――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます